けんせつPlaza 店舗

店舗設計のイロハ

店舗の照明計画1 ~ガイダンス~ 

店舗のインテリアデザインにおいて照明は空間の雰囲気を作り出し、商品の見え方にも影響を及ぼす大変重要な要素です。ここでは一般的な店舗照明設計の進め方と留意点について説明します。

1.照明の日的

ショップライティングでは、商品の展示効果を高める商品に対する照明と、空間の雰囲気を形成する空間に対する照明の二つの要素に配慮し計画をすすめます。どちらに重点をおくか、またそのバランスは、業態やショップデザインのコンセプトによって異なります。


2.照明コンセプトをつくる

設計の条件やさまざまな情報を集めて検討し、照明コンセプトをまとめていきます。

1)意匠
図面やフロアレイアウトプランで空間の状態、什器・家具類のサイズや配置を把握する。内装の素材や仕上げ、内装デザイナーや施主が意図する雰囲気も確認しておく。
2)業態
物販店(食料品・ファッション・雑貨・書籍など)、飲食店(和食・洋食・中華・カフェ・バー・居酒屋など)、サービス業(美容院・エステ・マッサージ・ネイルサロンなど)のような業態の確認。営業形態についても情報がほしい。

3)対象

フォーマルなのかカジュアルなのか、メインターゲットは男女どちらか、また顧客の年齢層も調べる。

4)照明演出の必要性

時間帯による照明パターン設定、季節感の演出などが必要か否か。

5)空間コンセプト

空間計画の意図

3.光の状態をイメージする

光が持っている様々な要素から適した光の状態を考えます。


1)光の広がり

ハロゲンランプに代表される発光面積が小さい光源からはシャープな光が照射される。影がはっきりと出るので、照射物の形状が鮮明に見える。空間で使うとメリハリのきいた活気ある雰囲気になるがコントラストがはっきりしすぎると、きつい印象を与えることもある。
また、複数の蛍光ランプで構成されることが多い面光源は光の拡散性が高く、空間に均一な明るさをもたらす。照射物の陰や輪郭は点光源と比べると弱い印象になり穏やかな雰囲気になるが、変化に乏しくつまらない印象を与えてしまうこともある。


シャープな光とフラットな光による照明効果の違い

2)テクスチャー

商品に対して適度な広がりと方向性をもった光を照射することで、商品の立体感や材質感を表わす。また、点光源によって得られる輝きや燈き、光沢感が、ジュエリーや香水(の填)、クリスタルガラスなどの商品の特徴を引き出す。


点光源と面光源による材質感の違い

3)色温度

色温度が低いと唆かな感じがして温和な雰囲気をもたらし、空間に高級感や落ち着いた印象を与える。一方、色温度が高い空間は涼しい感じがして清潔な雰囲気をもたらし、空間に活動的で若々しい印象を与える。


色温度による空間イメージの違い

4)明るさ感

一般的に照度が高いと明るさ感が増し、活気のある雰囲気が得られる。鉛直面照度は高いほうが明るさ感が増す。また、商品に適度な影が生じているほうが明るく感じられ、影が生じていないときにはむしろ暗く感じられる。一般に色温度が高いほど、明るさが増して感じられる傾向があり、演色性のよい光源は色彩を美しく見せ、照明環境が明るく感じられるという効果がある。